経営者Q&A

店舗家主の破産と保証金(1999年9月)

【Q】借りている店舗(百坪)の大家が破産宣告を受けました。賃貸借契約と入居保証金(三千万円)はどうなりますか?

【A】当面賃貸借はそのまま継続し破産管財人が大家ということになります。当然家賃はこれまでどおり払わなければなりません。将来保証金が返らなくなるかも知れないといって、それと相殺することは認められません。(今後の賃料は破産財団に組みこまれるため)


【Q】ずっと借り続けられるのですか?

【A】債権者の意向次第となります。たいがい店舗不動産には抵当権が設定されていますから、抵当権が実行され競売されれば新所有者との関係となります。
 1)抵当権設定前からの賃貸借なら継続しますが、家賃などは改めて話し合いとなるでしょう。
 2)設定後の賃貸借なら三年間だけ短期賃貸借として認められることになります。
 3)設定後の契約で、正式文書で十年とか十五年とか長期の契約期間を締結していると、三年間の短期賃貸借も否認され、明け渡しを求められることになります。
 4)抵当権設定がない場合は、管財人が配当原資とするため売却することになりますが、その場合は賃貸借は新所有者に引き継がれることになります。


【Q】それぞれの場合、保証金はどうなるのですか?

【A】敷金であれは新所有者にそのまま引き継がれることになっているのですが、保証金については場合によりけりなのです。  
  内容的に敷金と同じとみなされれば引き継がれますが、旧家主への単なる貸付金とみなされると、一般破産債権として扱われてしまいます。  
  すなわち、配当条件次第となり、ほぼ返ってこないということになります。  
  敷金とみるか、貸付金とみるかは、金額や返還の仕方、賃貸借契約との関連性などによって判断されます。  
  敷金とみられるのは
 1:他に敷金は入れていない場合
 2:返還時期が賃貸借契約の終了時となっている場合
 3:借主の賃貸借契約上の債務を担保する特約のある場合
 4:償却方法や家賃との相殺扱いなど、賃貸借契約と関連性の強い特約がある場合
  などですが、いずれも敷金とみなされるのは世間並みの敷金としての金額の部分までとなります。


【Q】これからはどんなことに気を付ければいいですか?

【A】第一に、今後多額の保証金を積んで賃貸借契約をする場合にはその性格を契約書上明らかにしておくことです。  
 第二に、大きな物件を賃借する場合には、不動産登記をとって抵当権設定の有無を確認し、あればそれに対する対応策をキチンと立ててから賃貸借契約をすることです。


原口法律事務所/原口紘一 弁護士(三多摩支部)
TEL 03-3361-9633

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