経営者Q&A

「管理監督者」の範囲(2000年12月)

【Q】管理・監督の地位にある者には、残業手当など支給する必要はないと聞いていますが、この「管理監督者」の範囲について教えてください。

【A】労基法41条2号の「監督もしくは管理の地位にある者」(管理監督者)の範囲について、行政解釈は、「一般的には部長、工場長等、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者の意であり、名称にとらわれず、実態に即して判断すべきものである」としています。
1) 企業の人事労務管理方針の決定に参画し、経営者と一体的立場にあること。
2) 労務管理上の指揮監督権を有し、一般従業員を事業主に代わって使用するものであること。
3) 自己の勤務について自由裁量権限があり、出退勤について就業規則上、および実態上厳格な制限を受けない地位にあること。
4) その管理監督的地位に対して管理職手当など特別な給与が支給されていること。 などがあげられます。
 同じく部長、課長、係長といっても、企業によってその職務権限、責任度合等は異なりますので、名称だけで判断するわけにはいきませんが、労基法上の管理監督者とは、相当レベルの高いものであり、一般的には、課長代理以下の者については管理監督者には該当しないものと思われます。 課長については、その者の職務権限等によりますが、単に課長という名前だけで労基法上の管理監督者に該当するものではありません。裁判例にも、課長職につき、管理監督者に該当するとしたもの、該当しないとしたものの両方があります。 基準法上の管理監督者として認められるためには、前記の4項目の条件をすべて満たさねばなりません。
◇役職手当と割増賃金
役職手当を支給するかしないかは、労基法上の管理監督者に該当するかどうかに関わりなく、会社の労務政策によって決めることです。「役職手当を支給しているので残業手当は支払わない」という例もよくあるようですが、たとえ役職者で役職手当を受けている者であっても、労基法上の管理監督者に該当しない者が、時間外労働をした時には、割増賃金を支払わねばなりません。
◇管理監督者の深夜割増賃金
管理監督者について適用が除外される労基法の規定は、労働時間、休憩および休日に関する規定であり、深夜業に関する規定は適用除外とされてはいませんので、管理監督者であっても、深夜に労働させた場合には、深夜割増賃金の支払いが必要です。ただし、就業規則その他によって深夜業の割増賃金が、所定賃金の中に含まれていることが明らかな場合には別に深夜業の割増賃金を支払う必要はありません。


豊福労務経営管理事務所・ 中小企業診断士 豊福雅典(千代田支部)
TEL 03-3264-6388

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