経営者Q&A

「少人数私募債」での資金調達(2003年5月)

【Q】それでは、この少人数私募債を発行するための要件はどうなっていますか。


箇条書き的にこの要件を整理しますと、以下のようになります。
(1)株式会社でなければ発行はできません。ただし、株式を公開していないことが必要です。
(2)縁故者に限定して募集する。ここで縁故者とは、経営者の親族、従業員、取引先、知人・友人等を言います。
(3)購入者は50人未満でなければならない。すなわち49名に発行できます。
(4)募集総額は1億円未満。2年以内に少人数私募債を再び発行する場合であっても、募集総額は合わせて1億円未満であることが必要です。
(5)発行総数が50口未満であること。
(6)最低発行価格が発行総数を50で割った額を上回ることが必要。
 以上の用件を備えることによって、社債発行に関わる煩瑣な手続きである財務局への届出、社債管理会社を定めること等が免除されます。


【Q】発行する上で最も大切なことは何でしょうか。


 事業に魅力がなかったり、見通しが甘かったりすれば縁故者といえども応援してくれるはずはありません。経営者の事業に対する考え方やビジョン、そしてこれを経営計画としてまとめ、社債購入者に示すことにあります。経営者の姿勢と事業の将来に対して投資してもらうことになるからです。


【Q】中小企業の資金調達の方法として「少人数私募債」というのがあると聞きました。どのようなものなのでしょうか。


 社債の一種です。社債は、募集方法によって不特定多数の一般投資家を勧誘対象とする公募債と証券会社、銀行、保険会社等の機関投資家または少数投資家を勧誘対象とする私募債とに分類されています。さらに私募債は、50名未満の投資家に対して発行する少人数私募債と機関投資家のみに対して発行するプロ私募債に分かれます。最近話題になり始めている少人数私募債とは、この前者の社債のことをいいます。


【Q】なぜ、このような社債発行による資金調達方法が注目され始めたのでしょうか。


 2002年版中小企業白書は、顔の見えるファイナンスとして少人数私募債が中小企業の新たな資金調達手段として注目されてきているとし、「中小企業が必要とする比較的小額の資金を調達する手段として正当な評価」を行わなければならないと指摘しました。
 こうした指摘が登場してきた背景には、長期化する極めて深刻なデフレ不況下の中で、金融機関の「貸し渋り、貸しはがし」が横行し、事業の血液といわれる金融がいたるところで滞り、中小企業経営を極めて深刻な状況に陥れている現実があります。またこの間、商法および証券取引法が改正され、社債発行に関する法的な整理が行われてきたことも、この少人数私募債が注目され始めた大きな理由です。


渡辺 正幸(豊島支部)
(株)第一経理
TEL03-3980-9137

一覧へ戻る

おすすめ勉強会

詳細

渋谷支部・西部協議会
7月6日(木)
第12期 販売塾
大好評です!!ロングランで...
会場:東京中小企業家同友会・会...
報告者:販売力強化の第一人者・坂 陽風氏及びコンサルタント連合『青藍会』の強力講師陣
渋谷支部
7月20日(木)
もっと強く、新しい企業に!!第...
好評『販売塾』と両輪 も...
会場:東京中小企業家同友会・会...
報告者:販売力強化の第一人者・坂 陽風氏