経営者Q&A

小売業経営の課題と対策(2004年4月)

【Q】うちは零細小売店を営んでいますが、最近、大規模の小売店に押され気味です。どうしたらよいでしょう?


零細小売業の経営課題と対策としては次の点が挙げられます。

1.商品力の強化

 これが、一つ目の経営課題です。テレビなどで宣伝している商品が売場になく、問い合わせた客に逆に「なんですか、それ」と聞いて、お客が減ってしまったと嘆いても始まりません。対策としてボランタリーチェーン(任意連鎖化)を結成し共同仕入れを行うことです。零細小売店でも力を結集すれば話題性のある新商品を売り場に陳列することは可能です。

2.専門店化

 二つ目の経営課題は、それなりの品揃えはしているが、新商品など欲しい商品はない...、つまり商品ラインがやや広く、浅いことです。対策としては専門店化です。零細小売店でも繁盛店はあります。特色あるパン製造・小売店で、開店後3時間で売り切れ、というお店も珍しくありません。大規模小売店と比較すると品揃えは少なくならざるを得ませんが、商品ラインを絞り込めば、その分野においては大規模小売店に負けない品揃えが可能となります。また、専門的商品知識と経験を生かした対面販売などにおいても十分対抗できるでしょう。

3.インターネット活用型小売業

 商圏が狭いことが三つ目の経営課題です。対策はインターネット活用型小売業に変身することです。インターネットは1店舗しかない零細小売店と全国展開している大規模小売店における商圏の格差を解消します。商圏が同じという条件下では商品力だけが問題となります。独自商品を開発または発掘しこれをインターネットで販売すれば現状を打開し、業容を拡大させることも可能となります。

4.大規模小売店との共存共栄

 集客力が少ないことが四つ目の経営課題です。対策として大規模小売店との共存共栄があります。大規模小売店が進出すると商店街の売上が減少するから「絶対反対」という態度だけでは、核店舗がないため、かえって商店街全体の集客ができず、結局その商店街は衰退しかねません。商店街が衰退すれば構成メンバーである零細小売店も衰退するのです。大規模小売店が進出しても商店街の売上が全部横取りされるわけではなく、商店街の集客力がアップすることによる売上増加も十分期待できるのです。近年、零細小売店等が結集してデベロッパーとなりショッピングセンターの開発を行う事例がありますが、この場合、総合スーパー等の大規模小売店を核店舗として誘致するものです。


服部聰明(中央区支部)
(株)メディカルマネジメント
税理士・中小企業診断士・ITコーディネータ
TEL.03-3639-0010

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