東京中小企業家同友会の政策・提言

97年度東京都中小企業関連予算への要望と政策提言

 私ども東京中小企業家同友会(会員数2300人[企業経営者]、平均規模・約30名[従業員数]・約1500万円[資本金])は、昭和32年設立以来、自助努力によよる経営の安定・発展と、中小企業をとりまく経営環境を是正することに努めてまいりました。その一環として毎年、東京都の政策への要望を東京都及び都議会各党にお伝えし、対話を積み重ねて参りました。

 日本経済は戦後の枠組みが崩れさる経済構造の大転換期を迎えています。東京の中小企業は、自らの存立基盤が揺らぐ、「激変消滅」の時代の中にあります。機敏で不断の経営革新によって対応しないと企業の存続すら危うくなる可能性があるのです。事実、最新の統計速報によれば、この2年間に都内工場数は5千減少(95年12月現在)し、7万件を切ったと言われます。商店街・商店の減少・衰退も由々しい事態にあります。

 多くの中小企業は体力をすり減らしながらも、知恵を絞り、血のにじむような経営努力を重ねていますが、この間の住専処理問題などのように民意から離れた安易な政策決定や官僚の不正には怒りを禁じえません。民間の経営努力に比べて、行政の浪費・硬直化は目に余るものがあります。国民と中小企業は、収める税金とその使われ方に強い関心を持つとともに、硬直化した政策運営・行政システムからの脱却を望んでいます。それは、世紀末の閉塞状況を打破し、21世紀に向けた新しい経済システムをつくるうえでも不可欠のことです。資源配分、成果配分の社会的公正を確立することが、経済の安定的成長を可能にし、社会のダイナミズムを取り戻す基本的な道であると考えるからです。

 私たちはこれまで、東京の事業所の9割と全就業人口の7割を占める中小企業の安定と繁栄こそが、東京の産業と都民生活の安定と発展を支えていると訴えて参りました。もちろん単純に「金を出せ、仕事をよこせ」と主張しているのでなく、自ら仕事をつくり、産業を起こし、空洞化がすすむ地域経済再生の担い手として、新しい経済と社会のシステムの創造の主体になることを望んでいるのです。行政は、そのような経営環境の整備・構築に力を注がなければなりません。東京都は今こそ、従来の政策のあり方から一層の中小企業重視の政策へスタンスを転換することが求められています。

 以上の認識に基づいて政策要望を提出致します。関係各位のご協力、ご支援と共同の行動を心から切望致します。


東京で中小企業が発展する土壌を豊かに整備するために

 

  1. 制度融資等の拡充と新たな信用創造能力の形成を進めること。
    1. 政策的にさらに金利を引き下げること。無担保枠をさらに拡げること。高い固定金利を現行金利に変更、借り換えを認めること。
    2. 担保主義を見直し、知的所有権を担保とするなど、中小企業の技術やアイディアを評価するシステムと融資制度を検討すること。信用保証協会が、経営者の能力や企業の潜在能力などからの評価を重視するよう指導を強めること。
    3. 外部審査機関設置による新たな信用創造能力の創造と各種助成制度の効果的な運用に努めること。
      1. 一定の審査に基づき、経営の高度化を進める中小企業ならびに新規の起業家に対し、東京信用保証協会の信用枠を新たに与え支援することを制度化すること。革新的な事業計画や新技術・商品、新市場開拓など経営の高度化を進める中小企業に審査により一定の信用枠を与える。さらに、より高い革新性・具体性を持つ計画を提出した企業や起業家には、信用保証料の行政負担、利子補給を行うこと。
      2. 前項の制度の審査(機関)には、中小企業団体の代表、様々なコンサルタント、専門家、会計人等を参加させ、中小企業の経営高度化のための組織的支援を行うとともにこの制度による融資のアフターフォローに努め、新しい信用創造の能力を集積するものとすること。この制度は、助成金の交付に比べ、一定の予算内でより多くの資金を、より柔軟に企業の活性化のために投入するとともに、企業の自己責任性を確保し、中小企業・起業家を組織的に支援し、土地神話が終焉した段階における新たな信用創造能力を社会的に集積していくことを目的とすること。
      3. 前項、前々項との関係で、東京都の企業に対する各種助成措置については、地球環境対策や対外的な経済協力など一定以上の社会的意義が明確であるものや、革新性・リスクのある研究開発を行う場合など公益性を基準にして、対象企業を絞り込み、公的資金を投入する目的を明確にすること。ただし、助成制度そのものについては、企業経営の社会的可能性を拡げるものとして位置づけ、徹底的に広報し、助成対象企業に対しては、コンサルタントの派遣等を含め、行政が可能な限り支援し、達成された成果を可能な限り社会に還元していくための措置をとること。また、助成を受ける企業は、決定の時点で前項、前々項に準じた信用供与を行い、開発に必要となる予算については、助成金の交付を待たずに供与を受けられようにし、助成後に返済する制度を検討すること。
      4. 以上1.2.3.の教訓を集積するとともに新たな信用創造の全体的枠組みの構築のため、各種のベンチャー育成基金と交流を深めること。先端的・革新的かつ社会的責任性の高い中小企業を育成するため、一部行政の助成、一部ベンチャー基金の債務保証のようなミックスした信用供与ができるシステムを検討されたい。併せて、東京信用保証協会の独立性を高めるべく努力されたい。
  2. 公共工事の適正化と中小企業への重点配分を推進すること。
    1. 官公需の中小企業への発注率を大幅に拡大すること。特に中小企業向けの小さな工事を増やすこと。一定金額以下は中小企業に限定すること。
    2. 無理な工事の集中やダンピング、不良業者等により、原価割れ工事や手抜き工事が懸念される。ロアリミットを堅持すること。また、年間工事発注の平準化に努め、集中工事の回避をはかること。単年度予算制度の制約についても検討し、改善につとめること。
    3. 縦割り行政の弊害による道路の各種工事の重複が甚だしい。2度、3度手間工事の解消のため行政の横断的な連携を強め、総合的計画をすすめること。
    4. 公募型指名競争入札および希望制指名競争入札の継続と公平性・透明性の見地からの改善をすすめること。コンピュータ・システムによる受発注情報の公開と一定の基準にしたっがって中小企業が新規に受注業者に登録できるシステムの検討をされたい。
  3. 東京の工業集積を維持し、やる気のある中小零細工場に光のあたる施策。
    1. この2年間に都内工場数は5千減少(95年12月現在)し、減少の歯止めはかかっていない。特に零細層は後継者問題が深刻だが、一部では若い人たちが戻ってきているとも言われる。工場経営に意欲のある零細企業へ賃貸型工場アパートの大幅な建設支援など特段の援助をすること。特に重装備型企業のように多額の初期投資の伴う業種に対しては、工場の建て替えや公害防止設備の更新などで無利子融資等の特別支援措置をとられたい。
    2. 行政の斡旋で円滑な転廃業企業への相談・支援の体制をつくり、意欲のある中小工場との企業合同・合併への仲立ちをするシステムをつくること。資産や営業権等の問題解決のための専門家チームを編成し、進めること。
    3. 転廃業企業の工場跡地を工場維持用地として確保するため、工場アパート等の建設など「産業のまちづくり」を進めること。また、工場跡地や貸工場などの不動産情報の広報誌やインターネットでの提供。
  4. 防災・環境保全・バリアフリーの21世紀の都市づくりと中小企業の仕事づくり・事業機会創出の結合をはかること。
    1. バリアフリー社会(物理的障害及び精神的障害を排除した構造、仕様、設備を有する社会)づくりと住宅のバリアフリー化を地域の中小企業が参加して進めること。
      1. 「福祉のまちづくり条例」に基づき、障害や段差のない高齢者・障害者が安心して行動できるバリアフリーのまちづくりを地域の実情に詳しく、身近な関心と責任のもてる地元中小企業の事業確保につながるよう進めること。
      2. 福祉借り上げ住宅の建設の倍加と木賃アパートの建て替え促進による居住継続支援をさらに強めること。シルバーピア住宅建設の大幅促進と中小JV方式を進めること。
      3. 高齢者等住宅改修事業の推進と江戸川区のような住宅改修への助成制度を区市町村と連携して設けること。
      4. 都は在宅介護支援センターを平成12年までに中学校区の1カ所600 カ所を整備する計画であるが、公立小中学校の敷地や空き教室を活用して高齢者福祉施設を設ける動きが区市でひろがっている。余裕教室活用整備費補助を大幅に増額し、学校区ごとに検討委員会を設け、地元中小企業や地域ボランティアなどが参加して、高齢者向け給食サービスやデイサービスのあり方、防災施設等との複合化を検討すること。
      5. 在宅健康管理システムの開発すすめること。
    2. 「東京大震災」に備えた防災対策事業を中小企業の参加で強力に進めること。
      1. 既存建築物の耐震診断を区だけでなく、東京都としても専門家を公募し、大規模に診断を実施すること。また、耐震診断費の助成と防災改修工事の助成措置を実施すること。また、セーフティローンあっせん制度の金利助成の拡充をすすめられたい。
      2. 防災向けの耐震防災住宅の建設や地下利用緩和を機に簡易地下室「地震シェルター」の建設の研究と普及・支援をすすめること。
      3. 都市防災不燃化事業の対象地域の拡大と個々の住宅の防災不燃化の推進。
      4. 地域住民と地域企業の防災活動への組織化とともに地域防災のあり方・行動について検討する場の設定をすすめること。また、都民・中小企業から地震対策のアイディアや意見を募集したり、防災対策のコンテストなどを企画すること。
    3. 環境保全型まちづくりに中小企業が参加し、都市空間の緑化とエネルギーの有効利用を進めること。
      1. 中小企業の自発的な環境の保全と創造のための活動を東京都は促進すること。中小企業者が環境への負担を少なくするための施設の整備や製品の開発への助成措置。
      2. ISO14000 や環境JISなど環境管理システムに対応する中小企業への支援措置。
      3. 事業所・住宅での雨水利用や太陽エネルギー等の利用への補助の拡大をすすめる。また、公共施設やビルの屋上等の緑化のため「人工基盤緑化指導指針」をさらに強化して進めること。
      4. 中小企業環境協力海外モデル事業、中小企業海外経済協力事業の創設。東京の中小企業がアジア等の現地企業に対して公害対策等の環境対策事業や安全対策、現地の人材育成などを行う場合、一定の基準を設け、モデル事業に指定して財政援助することを検討されたい。
    4. 都民の望む行政改革と規制改革を推進すること。
      1. 煩瑣な提出書類や手続きを簡素化し、不必要な許認可制度を見直すこと。
      2. 情報公開やオンブズマン制度を採り入れ、開かれた行政をすすめること。審議会等への都民と中小企業の参加をすすめること。
      3. これまでの大規模な「箱もの」行政の見直しなど徹底した歳出の見直しをすすめること。新規施設を建てる前に学校など既存の施設、福祉・シルバー関連や文化・スポーツ関連などの遊休施設の活用を行うこと。
      4. 物価下落傾向の中で公共料金の値上げが突出している。民間での経営努力に比べてあまりにも安易な公共料金の値上げには賛同できない。官僚の天下り、「渡り鳥」など不合理な点を改め、新しい財源確保と徹底した経営改善の努力が求められている。
    5. 東京都から国に要望を強めること。
      1. 景気回復はいまだ不透明であり、中小企業まで及んでいない。行政改革も不十分なまま、消費を冷え込ませる消費税の5%への引き上げを中止するよう求めること。
      2. 固定資産税の負担調整率を引き下げること。
      3. 相続税の基礎控除額の大幅引き上げ。事業承継猶予制度の設置。株式評価の収益還元方式の導入。
      4. 中小企業基本法の見直し。現行法で不都合な部分の弾力的運用。例えば、中小企業の定義の業種ごとの実態にあった見直し。情報産業(ソフトウェア業等)のサービス業規定から製造業への変更など。
      5. 無駄で巨額の費用(税金)を注ぎ込む首都移転構想には反対すること。


東京の中小企業を21世紀へ戦略的に育成するための提案

 

  1. 行政機能の情報化と行政サービスのワンストップ化、産学公の諸組織のネットワーク化による中小企業の総合的支援システムを整備すること。
    1. 中小企業の経営相談や各種申請手続き等が総合的にできる中小企業情報・相談センター(仮称)を都庁や商工指導所、中小企業振興公社等に開設すること。
      1. 基本的に一つの窓口で各種の相談や総合的な行政手続きができる「ワンストップ型窓口」を設置すること。そのための人材を相談窓口に置き、必要な各分野の専門家と連携するシステムをつくること。また、中小企業が利用しやすいように午後7時頃まで窓口を開くこと。
      2. 上記のシステムづくりのためのデータベースの構築と情報ネットワーク化をはかること。経営・労務関連の情報の迅速な提供と東京の集中する各分野のコンサルタント・専門家のデータの整理と協力体制づくりに取り組まれたい。
      3. 相談業務は、行政職員に限らず、企業退職者など広く人材を確保し、必要な教育を行うこと。
      4. 中小企業情報・相談センター(仮称)のサブセンターとして大学など民間の専門機関や都区市の諸機関(区役所、地域中小企業振興センター、高年齢者就業センター等)に行政端末を設置し、情報ネットワークできめ細かい相談体制や行政情報・手続き窓口づくりに取り組むこと。
    2. 東京の地域産業・中小企業の厳しい実態を正確に把握し、現実に役立つ政策を立案するために、行政は地域の声がとどくのを待つのでなく、行政マンが地域に出ていくことが求められている。墨田区が区内企業を悉皆調査したように中小企業の実情を肌身でつかむことが地域産業振興の前提となる。東京都は、23区及び市町村の産業政策担当部局を活性化させるための背後支援機能を強化するとともに、担当部局の経験交流、共同研究、情報システムの構築等をすすめ、地域密着型の産業政策の確立・発展を強力に誘導・支援されたい。
    3. 中小企業が新しい分野への進出等で退職者などの豊富な経験を活かせるシステムを検討されたい。アメリカの退職管理職サービス団(SCORE)のように企業退職者を中心に有能なボランティアを組織し、知識・経験を中小企業経営に活かすことなど。これまでの技術アドバイザー等に加え、財務、マーケティング、組織改革、生産技術・品質保証、エンジニアリング、店舗指導等の専門家の人材データベースへの登録と紹介、費用の一部助成等が期待される。特に製造業分野での熟練OB技術者による若手技能者の育成や海外取引のための語学堪能者の派遣などが求められる。
    4. 中小企業と大学・研究機関との間をつなぐ媒介機関の設置に取り組むこと。また、大学(学生)と経営者の実践的な接点をつくることによって、学生の起業家へのインセンティブになるように機会をつくること。
      1. 大学・研究機関の研究テーマのデータベース化とネットワーク化をはかり、上記の中小企業情報・相談センター(仮称)などを通じたあっせんシステムを検討すること。
      2. 産学交流をはかり、大学の知的資源を中小企業が活用しやすい環境を整備すること。例えば、学生(院生)がグループ別に中小企業を担当し、教官の指導のもと、一定期間に経営者と定期的に面接しながら経営上の問題(市場研究、戦略プランニング、経営管理システム、製品デザイン、新規事業の可能性など)に対する解決策を考え、レポートで提出することなど。
      3. 当会が立正大学と協力して実施している「経営総合特論」のように、経営者が直に学生に実践的経営を教える機会を企画するなど学生の起業家へのインセンティブとなる場を提供されたい。
  2. 首都型産業」=新たな都市型産業の戦略的育成に取り組むこと。
    1. 東京立地の優位性を活かす中小企業群の育成に戦略的に取り組むこと。東京の社会問題、都市問題の解決に取り組む中小企業への支援。ハイテク化やファッション化、高度情報化、国際化・アジアとの連携をコンセプトにした次世代の都市型産業へ発展するビジョンを立案し、新しい成長を誘導する施策を強化すること。
    2. インターネット等による中小企業の事業機会の拡大の可能性が高まっている。
      1. マイネット東京」の97年度中小企業振興公社への移管にともない、中小企業が一般回線から直接アクセスできるようにされたい。
      2. 中小企業及び中小企業団体のホームページ開設、サーバー設置への支援。工業集積地域活性化支援事業によるインターネット事業への助成の拡充。
      3. 東京都独自の中小企業向けサイバースペース(情報空間)の構築。廉価な登録料金でインターネット上に都内中小企業が日英文のホームページを作成することを支援し、企業と製品・部品・加工機能・サービスおよび求人情報などが積極的に全世界に紹介される仕組みをつくること。また、業種・業態別、分野別、地域別にそのリリスト・スペックが検索でき、購買担当者とサプライヤなどをつなぐ電子受発注システムも検討すること。さらに、インターネット上に異業種交流や共同事業・受注、研究交流、市民との交流などの電子会議室(サロン)を設定し、中小企業と各種研究機関に開放すること。
    3. 海外の国際見本市、専門見本市への中小企業の出展への支援の拡充。海外の貿易センター等へ、常設の展示スペースの確保など。
    4. 中小企業がつくる新製品等の販路開拓への支援。
      1. 96年度実施の工業集積活性化事業による展示会出展費用への助成の拡充。
      2. 中小企業の行う研究発表会や新商品セミナー等の案内情報の東京都の広報や情報ネットワーク、MXテレビ等による紹介システムの整備。また、その大学・研究機関への情報提供など。
    5. 東京のベーシック・インダストリー(基盤産業)を継続・発展させる人材の育成と確保のため、ドイツのマイスター制を参考に都独自の「東京マイスター制度」を創設されたい。民間人を中心とした権威ある認定組織を作り、伝統工芸や他の追随を許さない技能を身につけてきた人々をマイスターに認定する。また、マイスターの学校等での講演や技能継承サークルへの支援をし、技能継承者を次世代に継承させるよう積極的に対応すること。
  3. 商店街の抜本的てこ入れと個店への支援策
    1. 商店街の衰退は極めて深刻な事態にあり、従来の商店街全体への支援に加え、個々の個店への直接の支援が求められる段階にある。
      1. 墨田区は区内全商店への店舗診断シートの配付と希望者への店舗診断を実施しているが同様の施策と個店の調査を全区市町村と協力して実施し、都内の商店街と個店の実態とニーズの把握に努めること。
      2. 商店街に増えている空き店舗を借り上げ、リサイクルセンター等の公共の施設を設置するなど空き店舗対策に取り組むこと。また、空き店舗の不動産情報が卸売業者等を通じて流れ、入店希望者を募ることができるシステムづくりを進めること。
      3. 商店街の情報化をすすめること。例えば消費者へファクシミリを低額でレンタルし、特売情報や地域情報、各種サークルの連絡網など地域のコミュケーション・ツールと商店街活動の一体化をはかるなど。さらに、インターネット上での「仮想商店街」でのオンラインショッピングや地域情報提供など共同での取り組みへの支援も強化されたい。
    2. 商店街で最も危機的状況にある零細店舗への人的支援活動をすすめられたい。零細層は日常業務に「縛り付け」られており、新規の市場情報等に触れる機会も少なく、商売を刷新することができず、悪循環に陥っている。商売上の工夫を考える自由な時間を確保できない層に対し、小売業の経験者や店舗診断・指導の専門家の派遣を検討されたい。また、商店主の能力アップのために繁盛店の事例を紹介したビデオを作成し配付する等きめ細かな対策を取ること。
    3. 商店街の個性的な活性化のために地方や海外との交流を東京都の仲介ですすめられたい。地方や海外の物産の販売やイベントの開催、村おこし「一村一品」運動などとの連携、空き店舗等を利用した出張販売所の設置などへの支援をすすめること。また、個性派商店、パン屋など手作りの良さを残す製造小売業、小規模卸売業の地域での役割の重要性を再評価し、個性派商店のコンテストや経験交流等を企画すること。
    4. 商店街は「地域の顔」であり、防犯や防災、地域の文化・教育などの面で高い公共性をもっており、地域コミュニティー・まちづくりと一体で振興に取り組むこと。
      1. 特に高齢化社会を迎える中で地域に密着した商店街の機能は重要である。例えば、買い物の社会的弱者である高齢者や病弱者の家庭からファクシミリ等で注文を受け配達する新しい御用聞き事業や在宅介護支援センターと地元商店街が連携した配達サービス事業、病院(医師会)と連携した健康相談などのシステムづくりを検討すること。
      2. 地域での市民活動や優秀な人材がボランティアとして商店街の活動に関わることができるような仕組みづくりを企画すること。さらに、そのような趣味や社会活動を活かした「商業ベンチャー」輩出の条件を整備すること。例えば、空き店舗を斡旋し、一定期間の家賃補助(行政と商店街が負担)をする「チャレンジストア制度」のようなものを検討されたい。
      3. ③タウンマネジメントの視点から、まちづくりの中で商店街立地を政策誘導する手法を研究されたい。例えば、用途地域での優遇策など。
  4. 中小企業の資金調達の多様化のためのシステムづくり
    1. 中小企業が個人投資家などから直接資金を調達できる機会・場づくりを企画されたい。経営者の人物評価や技術評価が重視されるシステムと行政によるバックアップ機能や準債務保証制度などの検討。
    2. 環境問題や地域福祉などに取り組んでいる中小企業へ民間の「市民バンク」等が投資できるシステム・あっせん仲介を企画されたい。


中小企業が社会的役割を積極的に果たすための環境の整備について

 

  1. 予測される「東京大震災」に備え、都内中小企業の防災対策と災害時の緊急企業行動プランの立案への支援を強めること。
    1. 東京都と都内自治体は、災害時の支援協力協定を中小企業団体・民間団体と結び、救急対応や復旧・復興に効果的に対処する体制を整えること。医療機関はもとより、スーパーやコンビニエンスストアなどでの食糧供給、タクシーや運送業での緊急輸送、ホテルなど避難場所の確保などさまざまな事業所との協力が考えられる。
    2. 都内中小企業の業種や条件に従って、1食糧、水、応急生活物資の一定の保管、災害時の調達と安定供給、2救急医療活動への協力、3社員のボランティア活動のための教育訓練への配慮、4耐震診断や被害審査、建物解体など専門ボランティアの登録、5生活情報の迅速な提供体制などで行政に協力できる企業の公募と登録をすすめ、防災意識の啓発と防災計画の強化に努めること。
  2. 東京都のすすめる環境保全型都市づくりへ多くの中小企業が参加・協力できるような条件を整えること。
    1. 事業系ごみの有料化にともない、都推奨ごみ袋の導入時のような混乱が生じないように中小企業への周知方に努めること。また、過剰包装の改善や事務用品の再利用など事業所がごみをなるべく出さないための工夫を啓発すること。さらに、資源リサイクルのために中小企業が取り組む共同回収事業への支援を企画されたい。
    2. 来年4月施行の容器包装リサイクル法に対応して「東京ルール」が提言されているがペットボトルの店頭での回収ボックスの設置や環境負荷の小さい容器の開発への支援するなど中小企業の実情を配慮しながら自己回収・資源化への対応をすすめること。
    3. 中小企業の環境ビジネスへの参入やエコ商品の開発への支援をすすめること。
  3. 中小企業での高齢者の活用を進めるため、当会の協力している高齢者就業促進事業の推進と中小企業への周知方に努めること。
  4. 当会は自主的な共同求人活動などを通じて優秀な人材の確保・育成に努めておりますが、学生・生徒の中小企業に対する認識が極めて不十分であることを痛感しております。「東京の産業経済の担い手」である中小企業についての認識を正確なものとし、中小企業の人材確保の支援をさらに進めること。
    1. 中高校生の授業や進路指導講座に、地域の中小企業の見学や体験学習、経営者の話を聞く機会を取り入れる場を設定すること。
    2. 学級担当、社会科担当、就職指導担当などの教員と中小企業家との交流の場をもち、情報交換しながら中小企業の正確な認識をもってもらう。
    3. 当会の共同求人の合同企業説明会の会場に、東京国際フォーラム等の施設を提供されたい。
  5. 東京都のアジアからの海外人材育成協力事業をさらに進められたい。

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