会員企業要望調査結果の概要

会員企業要望調査結果の概要


1.概況

 本調査は,東京都の産業振興施策,とりわけ中小企業対策に対する要望を立案する根拠とするため,東京中小企業家同友会の会員企業を対象に,2006年5月~6月に実施された。調査方法は,質問紙(アンケート)形式によるもので,最近の経営状況や経営を取り巻く環境に関する質問を中心に行われ,会員の約10%に相当する219社からの回答が得られた。
 回答企業219社の属性をみると,業種別では,「製造業」が38社(17.4%),「建設関連業」が27社(12.3%),「印刷出版関連業」が12社(5.5%),「ソフトウェア業」が19社(8.7%),「卸売・小売業」が30社(13.7%),「サービス業」が62社(28.3%),「その他」が26社(11.9%),「無回答」が5社(2.3%)であった。また,従業員規模別では,「5人未満」が39社(17.8%),「5~29人」が91社(41.6%),「30~99人」が61社(27.9%),「100~299人」が21社(9.6%),「300人以上」が3社(1.8%),「無回答」が3社(1.4%)であった。
 次に,現在の経営状況についてみると,「とても良い」が16社(7.3%),「まあまあ良い」が97社(44.3%)となっており,回答企業の約半数は経営状況が良いことがわかる。しかし,「どちらとも言えない」が54社(24.7%),「少し悪い」が38社(17.4%),「かなり悪い」が10社(4.6%)となっており,経営上に何らかの不安を抱えている企業が半数近くあることもうかがえる。
 景気回復の兆しがみられる中で,経営状態のよい企業が多数存在する一方,依然として先行きの見通しが立たない企業,構造改革の過程で淘汰されつつある企業など,二極化が進んでいることが推察される。

2.人材について

 人材確保の状況については,「ちょうどいい」が79社(36.1%),「人手が足りない」が78社(35.6%),「過剰気味である」が9社(4.1%),「業務の繁閑で過不足が生じている」が50社(22.8%),「無回答」が3社(1.4%)となっている。人材確保においては,「ちょうどいい」と「無回答」を除き,何らかの問題を抱えている企業が6割以上あり,中でも中小企業における特徴でもある「人手不足」という問題が少なからず存在していることがわかる。
 また,「人材育成の取り組み」および「求人方法」について,回答率の高い上位3つをあげると,前者(複数回答)は,「OJTの実施」が130社(59.4%),「社内での社員研修の実施」が105社(47.9%),「社外(同友会以外)の社員研修への参加」が62社(28.3%)となっており,後者(複数回答)は,「公共職業安定所」が127社(58.0%),「新聞・雑誌・チラシなどの求人広告」が85社(38.8%),「縁故」が65社(29.7%)となっている。
 さらに,「中小企業が人材を確保・育成するためには,どのような仕組みが必要だと思いますか?」(自由記述)については,「無回答」の92社を除くと,「経営努力(魅力ある企業にすること)」が31社(24.4%),「労働者の能力開発・人材教育」が30社(23.6%),「マッチング(職業紹介,求人情報)機能の強化」が38社(29.9%),「その他」が23社(18.1%),「よくわからない,特にない」が10社(4.6%)であった。


3.金融環境について

 金融機関等からの融資の状況をみると,「受けている」が161社(73.5%),「受けられなかった」が2社(0.9%),「必要ないので受けていない」が50社(22.8%),「無回答」が6社(2.7%)となっている。このことから,資金繰り等における金融機関からの融資で問題を抱えている企業がごくわずかであり,「貸し渋り」や「貸しはがし」といった問題が解消されつつあることがわかる。しかし,政府系金融機関等の統廃合および民営化など,優良企業のみを優遇するという傾向が強まる中で,経営状況の悪い企業への金融面でのセーフティネット機能が弱まる危険性がある。
 政府系金融機関からの融資を受けている企業は88社(40.2%)あるが,このうち,統廃合や民営化の「影響あり」が29社(33.0%),「影響なし」が44社(50.0%),「よくわからない」が13社(14.8%),「その他」が2社(2.3%)となっている。また,東京都が運営している新銀行東京の融資については,本調査において利用したことのある企業はわずかに7社(3.2%)にとどまり,このうちの4社が,「利率が高い」「融資以外のサービスが弱い」と指摘している。


4.大企業との取引について

 大企業との不公正な取引についてみてみると,「不公正な取引あり」が66社(30.1%)となっており,そのうち上位5つ(/66)をあげると,「コストダウン」が45社(68.2%),「納品後の価格改定」が17社(25.8%),「納期・工期の短い仕事の受注」が15社(22.7%),「採算の取れない仕事の受注」が14社(21.2%),「納期・工期の前倒し」「大企業による業界への進出」がそれぞれ8社(12.1%)となっている。


5.最近の話題について

1)道路交通法改正
 改正道路交通法の施行(2006年6月)にともなう業務への影響についてみてみると,「ある」が68社(31.1%),「ない」が99社(45.2%),「よくわからない」が42社(19.2%),「無回答」が10社(4.6%)となっている。「ある」と答えた68社のうち上位3つの業種をあげると,「建設関連業(/27)」が14社(51.9%),「印刷出版関連業(/12)」が6社(50.0%),「卸売業(/22)」が11社(50.0%)となっている。

2)マンション構造計算書偽装問題(耐震偽装問題)
 耐震偽装問題への支援のあり方についてみてみると,「全面的に支援すべき」が17社(7.8%),「部分的に支援すべき」が75社(34.2%),「支援すべきでない」が18社(8.2%),「その他」が18社(8.2%),「わからない,不明」が10社(4.6%),「無回答」が81社(37.0%)となっている。このことから,約4割の企業で耐震偽装問題に対する責任が行政にあるという意識をもっていることがわかる。


6.東京都や自治体に対する要望等について

 東京都や自治体に対する中小企業経営者からの要望等のうち,上位3つ(「無回答」の139を除く)をあげると,「産業(中小企業)政策について」が21社(26.3%),「政策・行政の透明性,公共サービスの質について」が19社(23.8%),「規制緩和・規制強化について」が11社(13.8%)となっている。中小企業経営者が中小企業政策に期待をもつのはいうまでもないが,それ以外の部分では,諸政策の不適切さ(税金の使い道や無駄な使い方)を問う声が多いことがわかる。

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