中小企業家群像

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「新畳制作からリフォーム、残留農薬ゼロのエコ畳表を開発」
株式会社キツタカ代表取締役 橘高 勝人氏(大田 資本金9000万円 社員276名)

jirei4.jpg 縮小する畳市場の中で1990年代後半までは、戸建ての普通住宅には畳の部屋が2~3部屋はあったものです。全国平均では1世帯当たり16枚くらいあった畳の数は、現在では6枚くらいに減っています。10年ほど前には7億枚くらいだった畳の数は、2005年あたりで2億8000枚くらいに減っています。市場が縮小している斜陽産業の中、32年前年商1800万円だったキツタカは、現在30億円の売上に成長してきました。<資金繰り地獄>マンションが建ちそうなところに行っては、ゼネコンの現場事務所を回りました。やがて大手ゼネコンからも仕事が来るようになり、念願の4トン車を買うこともできました。職人も2人、3人と増えていったのですが、そのころから経理を一手に引き受けていた母親とケンカが絶えなくなりました。ところが仕事は忙しくなっていても、利益が出ていなかったのです。マンションは仕事をたくさん出してくれますが、値段はたたかれます。当時の原価率は65%を超えていました。さらに納品から現金になるまで大変時間がかかります。資金繰りは火の車だったのです。<儲かる仕組みづくり>資金繰りが良くなるためにはどうしたらよいのか、全国の畳屋さんを訪ねるなかで、「うちは儲かるシステムができている」という福岡の畳屋さんに出会いました。そこの番頭さんは、キツタカとそこの決算書を見比べつつ、「この違いが分かるか。決算書を読めない社長は失格だ」といいながら、「材料費、労務費ともに30%を超えてはならない。帰ったらそれをやりなさい」とアドバイスしました。しかし、新畳制作で相手がゼネコンでは、それは無理です。すると「新畳はやめなさい」といわれました。そこから方向転換を図りました。ターゲットをリフォーム屋さんに絞り、それまで売上の1割くらいだった畳の表替えの比率を高めていきました。今から10年ほど前です。もちろん、一気にゼネコンを切るわけにも行かないので、徐々に比率を変えてきました。<リフォーム中心に方向転換>関東地域にリフォーム屋さんは8万社あります。そこに、2月20~23日と8月20~25日の年2回、ダイレクトメールを送ることをこの10年やり続けています。賃貸アパートなどは3~4月と9月が入れ替わり、リフォーム屋さんは忙しくなります。その忙しくなる直前にDMを打つのです。当時、畳の表替えは5000円くらいが相場でした。キツタカはDMで3200円とうたいました。コスト計算をきっちりすると可能な料金なのです。営業は、リフォーム屋さんが現場から帰ってくる夜7時以降に回るようにしています。私たちは「夜襲」と呼んでいます。<エコ畳やゼロエミッションにも挑戦>昨今、和室が減り続けています。和室を増やすことはできませんが、形を変え、洋間に置ける置き畳を販売しています。また、畳表の8割は中国産ですが、薬物混入問題などで中国製品に対する不信感が募っています。そんな中、残留農薬ゼロの「エコ畳表」を熊本の生産農家と共同で企画開発し、安全と安心も提供しています。現在、畳の生産は1日2000枚を超えており、畳を替えれば畳のゴミが出ます。今までは、産業廃棄物業者に年間7500万円を払って処分していました。この畳のゴミをリサイクルできないかと考え、昨年4月、福島県いわき市にリサイクル工場を設立しました。ここで、ゴミは地球環境に優しい固形燃料(RPF)として生まれかわります。畳、襖だけでなく、事務所から出た紙やお弁当のプラスチックゴミもここで処理し、キツタカからゴミは出さないというゼロエミッションを提唱しています。(2009年中小企業家しんぶん1月25日号)

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