中小企業家群像

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東京で唯一の屏風専門店 ~故きを訪ねて新しきを知る~
株式会社 片岡屏風店 片岡 恭一 氏(墨田支部)

kataoka.jpg株式会社片岡屏風店(墨田支部)

代表取締役
片岡 恭一 氏
東京都墨田区向島1 - 31 - 6
設  立 1946 年 1 月1 日
社 員 数 10 名
事業内容 金屏風・節句屏風及び各種屏風製造
 
 訪問するのに、こんなに不安を感じなかったのは久しぶりのことだ。とうきょうスカイツリー駅を降りるとすぐの改札口脇に道路地図の案内板があり片岡屏風店の表示が鮮明である。
 中に入ると、片岡さんは川越から来た中年の女性2人に説明をしている。軽く声をかけて待つことしばし。女性の質問は続き丁寧に答える氏の物腰がやわらかだ。流石、博物館。館長自らの案内など他では見られない光景だろう。
 屏風は奈良時代からの歴史ある調度品である。我々に馴染みのあるのはホテルや式場で見かける金屏風、節句のお雛様や兜の後ろにある金屏風であろう。しかし、片岡さんはもっと現代の生活に屏風を生かしたいと、大切にしていた着物や帯、書、絵など、思い出を鑑賞できるオーダー屏風やモダンなインテリアなどにも挑戦、近年は外国からの観光客にも好評を博している。
 この仕事、東京では一軒だけになった由。
「屏風博物館」は墨田区の「小さな博物館運動」に認定された小さいけれど由緒正しい施設なのだ。
 ショールーム兼店舗の広さは20坪ほどだろうか。各種屏風や関連商品がそれぞれ静かに語りかけてくる。私たちは文化なのです。単なる実用品ではないのヨ。と、まるで囁くように。
 一九四六年、墨田区で創業した父親の後を継いだのは二四歳のとき。それまでは勉強と称し、七カ月のアメリカ生活を経験している。
 青春時代は惜しみなく遊んだとのこと。つり、スキーが趣味で素敵な奥様はスキー場での成果だとか。
 何と言ってもユニークなのは2階で「屏風づくり体験」ができること。大人から子供まで外国の方も含めて日本の職人技に挑戦し、伝統工芸の素晴らしさを経験できるシステムだろう。区の産業経済課との連携が実を結んだ貴重な一例。
 地元密着、地域貢献と口で言うのは易しいが実際となるとなかなか実現できるものではない。そのなかで一般の人・修学旅行の学生さん達が「からくり屏風体験教室」で年間2000〜2500名を超える参加者を得ている。これは一過性ではない企業活動のせいだろう。
 専門家の話は楽しい。杉材は吉野か秋田、竹、和紙、木、釘など普段何の変哲も感じない素材が、片岡さんの熱の入った説明で急に命を得たように意味を持って動き出す。氏の屏風にかける情熱、そして数々の職人の技の結集した作品なのだとあらためて感動。
 企業訪問で嬉しいのは、この瞬間だ。この経営者・この会社が東京同友会の会員であった喜びを共有できるのは。
 同友会での片岡さんの活躍の歴史は長い。墨田支部長を経験後、現在は東部協議会議長。築き上げた功績は素晴らしい。
 過去の実績の中から主なものを拾いあげてみると2014年、山梨県立文学館の出張依頼で「夏休み親子からくり屏風体験教室を開催」。2012年、すみだブランド認証、2009年、伝統工芸品産業功労者、東京都知事感謝状。2006年東京都優秀技能者(東京マイスター)認定。1992年節句人形コンクールで通商産業大臣特別賞受賞など枚挙にいとまがない。
 階上の別作業場では片岡恭一さんのご子息 孝斗さんが職人の皆さんと一緒に仕事に励んでおり後継の問題は先ず無い。
 今回の訪問、何か清々しく、ほのぼのとした気分で使命を終えた。

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