東京同友会からのお知らせ

政府の新型コロナウイルス感染症対策本部 新型コロナウイルス感染症対策専門家会議ダイジェスト(2020.3.23)

2020.03.23

政府の新型コロナウイルス感染症対策本部 新型コロナウイルス感染症対策専門家会議

「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020 年 3 月 19 日)

 

上記会議の概要をダイジェストにまとめました。

基本的には2月後半からの二週間の自粛では状況は鎮静化することなく対応の継続を呼びかけつつ新たにオーバーシュートのリスクとロックアウトの可能性を警鐘を鳴らす内容になっています。

世論的には自粛の中で事業継続に悲鳴のあがる企業の現場の声もあり「日常回帰」と「感染封じ込め」で揺れており、どのような形で政策化されるかは未知数ですが、コロナ対応は長期化の様相をみせつつあるといえます。

東京同友会ではコロナ特設ページを開設し対策講座や公的融資などの最新情報を取りまとめています

ぜひご覧ください。https://www.tokyo.doyu.jp/folder72/covid-19.html

 


1.現状認識 感染経路不明の感染者もありオーバーシュート(爆発的患者急増)の可能性もありうる

新型コロナウイルス感染症の流行は数か月ほどの間にパンデミック。

約 80%は軽症だが基礎疾患や加齢による重篤化による死亡率の上昇は顕著

世界で 19 万人以上の感染者と、8,000 人近い死亡者が報告されています。

気付かないうちに感染が市中に拡がり、突然爆発的に患者が急増(オーバーシュート(爆発的患者急増))が最大の懸念される。その際は一定期間の不要不急の外出自粛や移動の制限(いわゆるロックダウンに類する措置)に追い込まれることになる。

 


2.対策 クラスター対応と重症者治療を軸に市民の行動変容で抑え込み

現時点では、社会・経済機能への影響を最小限としながら、感染拡大防止の効果を最大限にするという、これまでの方針を続けていく必要がある。そのため、「①クラスター(患者集団)の早期発見・早期対応」、「②患者の早期診断・重症者への集中治療の充実と医療提供体制の確保」、「③市民の行動変容」という3本柱の基本戦略は、さらに維持、必要に応じて強化し、速やかに行わなければならない。

日本では少人数のクラスター(患者集団)から把握し、この感染症を一定の制御下に置くことができていることが、諸外国との患者発生状況と死亡者数の差につながっていると判断している。

クラスター(患者集団)対策を指揮できる専門家が少なく、帰国者接触者相談センターへの対応を含めて保健所における労務負担が過重になっている。

 

【事例】 北海道の感染状況と対策の効果について

北海道の感染状況をみると、緊急事態宣言が出される前の 2 月 27 日、28 日には 10 名を超える新規感染者の報告が続きましたが、その後急激な感染拡大を示す状況は認められておらず、直近の数日では0~5名以内の報告に留まっている。流行規模の拡大には至っていませんが、他方、感染源(リンク)が追えない新規感染者数は横ばいに留まっており、コミュニティにおける伝播は確実には止まっていない。

北海道では一定程度、新規感染者の増加を抑えられていることを示していると判断。依然として流行は明確に収束に向かっておらず憂慮すべき状態が続いている。

引き続き、これまで集団感染が確認された場に共通する3つの条件を避けるための取組を行っていく必要がある。

 


3.現在の国内の感染状況 自粛に一定の効果あるも都市部で漸増、感染源不明の感染が増加

都市部を中心に漸増しており3月 10 日以降、新規感染者数の報告が 50 例を超える日も続いている。

感染源(リンク)が分からない感染者の増加が生じている地域が散発的に発生している。

今後、クラスター(患者集団)の感染源(リンク)が分からない感染者が増えていく場合は、その背景に、どのような規模の感染者が存在しているかがわからなくなることを意味している。現時点では、こうした感染経路が明らかではない患者が増加している地域は局地的かつ小規模に留まっているものの、今後、こうした地域が全国に拡大し、さらに、クラスター(患者集団)の感染源(リンク)が分からない感染者が増加していくと、爆発的な感染拡大(オーバーシュート(爆発的患者急増))が生じ、ひいては重症者の増加を起こしかねない。現時点では、「メガクラスター(巨大な患者集団)」の形成はなされていないと推測される。

都市部を有する地域を中心に発症者の漸増、全国的自粛の実施から、国内全体では新規感染者数が若干減少、しかし海外からの流入は続いている。市民や事業者の皆様に、最も感染拡大のリスクを高める環境(①換気の悪い密閉空間、②人が密集している、③近距離での会話や発声が行われる、という 3つの条件が同時に重なった場)での行動を十分抑制することが重要。

感染者数のデータは、感染から発病に要する潜伏期間と発病から診断され報告までに要する期間も含めて、その約2週間前の新規感染の状況を捉えたものにすぎない。すなわち、どこかで感染に気付かない人たちによるクラスター(患者集団)が断続的に発生し、その大規模化や連鎖が生じ、オーバーシュート(爆発的患者急増事前にはその兆候を察知できず、気付いたときには制御できなくなってしまう現状

日本のある特定地域(人口 10 万人)に、現在、欧州で起こっているような大規模流行が生じ、さらにロックダウンに類する措置などが講じられなかったと仮定した場合。

北海道大学西浦教授の推計によれば流行 50 日目には 1 日の新規感染者数が 5,414 人にのぼり、最終的に人口の 79.9%が感染すると考えられる。また重篤患者数が流行 62 日目には 1,096 人に上り、この結果、地域における現有の人工呼吸器の数を超えてしまうことが想定される。

なお、オーバーシュートが生じる可能性は大都市圏の方がより高いと考えられる。

クラスター対策の抜本的な強化と「3つの条件が同時に重なった場」を避ける取組の必要性に関する周知啓発の徹底、重症者を優先する医療体制の構築

 


4.大規模イベント等について(感染対策のあり方)

多くの人が一堂に会するという集団感染リスクが想定され、この結果、地域の医療提供体制に大きな影響を及ぼしかねないことイベント会場のみならず、その前後などに付随して人の密集が生じること、全国から人が集まることに伴う各地での拡散リスク、及び、それにより感染者が生じた場合のクラスター対策の困難性。

上記のリスクは屋内・屋外の別、あるいは、人数の規模には必ずしもよらないことなどの観点から、大規模イベント等を通して集団感染が起こると全国的な感染拡大に繋がると懸念される。

 

【多くの人が参加する場での感染対策のあり方の例】

1)人が集まる場の前後も含めた適切な感染予防対策の実施

○参加時に体温の測定ならびに症状の有無を確認し、具合の悪い方は参加を認めない。

○過去2週間以内に発熱や感冒症状で受診や服薬等をした方は参加しない。

○感染拡大している地域や国への訪問歴が 14 日以内にある方は参加しない。

○体調不良の方が参加しないように、キャンセル代などについて配慮をする。

○発熱者や具合の悪い方が特定された場合には、接触感染のおそれのある場所や接触した可能性のある者等に対して、適切な感染予防対策を行う。

○会場に入る際の手洗いの実施ならびに、イベントの途中においても適宜手洗いができるような場の確保。

○主に参加者の手が触れる場所をアルコールや次亜塩素酸ナトリウムを含有したもので拭き取りを定期的に行う。

○飛沫感染等を防ぐための徹底した対策を行う(例えば、「手が届く範囲以上の距離を保つ」、「声を出す機会を最小限にする」、「咳エチケットに準じて声を出す機会が多い場面はマスクを着用させる」など)

 

2)クラスター(集団)感染発生リスクの高い状況の回避

○換気の悪い密閉空間にしないよう、換気設備の適切な運転・点検を実施する。定期的に外気を取り入れる換気を実施する。

○人を密集させない環境を整備。会場に入る定員をいつもより少なく定め、入退場に時間差を設けるなど動線を工夫する。

○大きな発声をさせない環境づくり(声援などは控える)

○共有物の適正な管理又は消毒の徹底等

 

3)感染が発生した場合の参加者への確実な連絡と行政機関による調査への協力

○人が集まる場に参加した者の中に感染者がでた場合には、その他の参加者に対して連絡をとり、症状の確認、場合によっては保健所などの公的機関に連絡がとれる体制を確保する。

○参加した個人は、保健所などの聞き取りに協力する、また濃厚接触者となった場合には、接触してから2週間を目安に自宅待機の要請が行われる可能性がある。

 

4)その他

○食事の提供は、大皿などでの取り分けは避け、パッケージされた軽食を個別に提供する等の工夫をする。

○終了後の懇親会は、開催しない・させないようにする

 


5.事業者の皆様へのお願い 健康チェック、テレワークと時差出勤 休みやすい職場づくり

・労働者が発熱などの風邪症状が見られる際に、休みやすい環境の整備

・テレワークや時差通勤の活用推進

・お子さんの学校が学級閉鎖になった際に、保護者である労働者が休みやすいように配慮

・感染拡大防止の観点から、イベント開催の必要性を改めて検討

・海外出張で帰国した場合には、2週間は職員の健康状態を確認し、体調に変化があった場合には、受診の目安を参考に適切な対応を取るよう職員への周知徹底

 

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