経営者Q&A

経営システムの導入について(2019年4月)

【Q】当社は中小の部品メーカーです。他には無い高い技術力のおかげで、業績も好調で年商30 億円ほどに達しています。従業員も90 人弱を抱えています。一方で、それなりの規模なので、経営を把握するための仕組みやシステムが急務となっており、何かシステムを導入したいと思っています。システム導入について、どのように進めていったら良いでしょうか。

 90 人弱ということは、様々な役割の方々がいると思います。技術、生産、営業、総務経理など。システムを導入する際、まず最初に考えないといけないのが、各役割間での連携が機能しているか、です。経営の全体把握とは単に結果ではなく、その連携のプロセスが適切か、評価していく必要があります。また一つ一つの業務、例えば、生産工程がスピードや品質の面において最適化されていたとしても、それだけ(部分最適)では意味がありません。システムという観点から言えば、データがインプット(入力)されて、処理されて、次の部門や業務に受け渡されて、アウトプット(分析なども含めて)されるという一連の流れが「適切に連携し」「全体最適である」ということです。
 よく「部門別」「顧客別」など詳細にデータを集計したり、分析したい、という要望が出ます。しかし、部門毎や顧客毎にデータが入力(インプット)されていなければ、そのような集計など出来ません。
 経理でまとめて一括で費用(例えば、消耗品費や交際費)を入力していたら部門毎に集計は不可能です。まして、経理で細かく部門などに分けたりして入力するのも非効率です。なぜなら、経理では「実際にどうだったか?」が不明だからです。どの部門で実際に発生したか?どの顧客について掛
かったものか?それを実際に理解し把握しているのは“現場の”生産や営業だからです。中小企業でも数十億円、100 人規模になってくれば、管理部門での集中管理ではなく、現場での発生点管理に移行していくことが重要になってきます。
 そして、それらの情報やデータが適切に次の部門などに受け渡されて連携されていかなければなりません。生産から製造、倉庫そして出荷や営業に。逆もまた同じ。顧客情報を技術や生産にフィードバックするのはとても重要。しかし、技術と生産、営業が仲が悪いというのもよく聞く話です。だから
こそ“連携”、スムーズな情報の流れを創ることが重要です。
 発生点である現場から必要十分なデータが集められ、スムーズな連携の流れを創った結果、そこで初めて、効果的なアウトプットが可能になります。ここでのアウトプットこそが経営陣の求めているモノです。そして、そこで重要なのは管理部門の人材育成です。ここで出てきたアウトプット(数字)を見て、経営の企画立案から戦略までをサポートできる、そんな優秀な人材です。そして、そのようなインプットからアウトプットまでを側面から支えてくれるのがシステムです。会計システムだけではありません。システムは発生点管理や連係の流れ、人材育成があって初めて、効果的になります。会社を改革するためのツールがシステムなのです。

 

前田 和宏(中央区支部)

株式会社 銀座みらい会計

TEL.03-5799-6056
HP : http://biz-straight.com
E-mail : maeda@biz-straight.com

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