経営者Q&A

2020年4月より改正意匠法が施行されています(2020年7月)

【Q】2020 年4月に意匠法が改正されたと聞きましたが、具体的に何が変わったのでしょうか?

 

意匠法は物品の形状等について登録を認める制度ですが、今回の改正により、今まで登録の対象外だった「建築物の意匠」「内装の意匠」「画像の意匠」について登録されるようになりました。今までに存在しなかったデザイン性に優れた意匠であれば意匠登録出願することにより独占権を手に入れることが可能です。

 

【Q】「建築物の意匠」とはどのようなものですか?

 

住宅、オフィス、研究所、工場、ホテル、百貨店、飲食店、病院、博物館、図書館、劇場、駅舎、神社、橋梁、煙突などの形状が該当します。

 

【Q】「内装の意匠」とはどのようなものですか?

 

店舗、事務所、宿泊施設、医療施設、興行場、住宅、客船、鉄道車両などの施設の内部形状が該当します。

 

【Q】「画像の意匠」とはどのようなものですか?

 

ウェブサイトの画像、アイコン用画像、医療用測定結果表示画像、時刻表示画像などが該当します。但し、コンテンツ画像(テレビ番組の画像、映画、ゲームの画像、風景写真など)は対象外です。

 

【Q】保護対象が広がることでどのような影響がありますか?

 

従来は、例えば施設の内装に関しては、チェーン店など同様の店舗が多数存在し、広く知られた状態であれば、第三者の類似の内装について、不正競争防止法により差止等が認められましたが、意匠登録が存在すれば、実際に店舗が存在しない場合であっても意匠権侵害に該当し、差止等が認められることになります。

 

【Q】意匠権侵害のトラブル防止のためにやらなければならないことは何でしょうか?

 

「建築物」「内装」「画像」に関しては、オリジナルで作成した場合であっても、意匠権侵害を回避するために、予め既登録意匠についての調査を行い、第三者の登録意匠と同一又は類似しないことを確認する必要があります。現時点では、まだ「建築物」等の意匠権は存在していないかもしれませんが、以後は意匠権が発生する可能性があります。そのため、今まで意匠権とは関係のなかった業種、例えば、建設業・建築業・内装デザインなどにおいても注意を払う必要が出てきます。意匠権侵害にならないための事前の意匠調査の必要性をお客様に説明するとともに、誰がその責任を負うのか予め話し合いを行って取り決めておくことが重要になります。

 

【Q】その他の改正点はありますか?

 

意匠登録出願は、原則として一意匠一出願ですが、従来の「組物」の概念が広がり、例えば、物品、建築物と画像を組み合わせた出願も一意匠として出願できることになりました。意匠法改正の詳細につきましては特許庁にて公表されている資料をご参照下さい。


https://www.jpo.go.jp/news/public/iken/document/191211_isho/03.pdf
 


 

 

斎藤 理絵(豊島支部)

斎藤知財事務所
弁理士

TEL.090-8087-6110
E-mail : saito@saito-chizai.com

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