経営者Q&A

不動産鑑定書は鑑定士の意見です。(2021年2月)

【Q】鑑定士の意見とは?
 
【A】不動産鑑定士は国土交通省所管の国家資格者です。不動産鑑定では物件調査、価格形成要因分析、鑑定評価手法適用、価格(賃料)の決定を行います。鑑定評価にあたって、鑑定士は価格に与える諸要因を客観的に分析して、最終的に価格に与える影響の程度を各々の知見に基づき判断することになります。したがって、同一の不動産であっても、鑑定士によって鑑定評価額に差異が生じることがあります。
 
【Q】不動産鑑定士はどんな仕事をしていますか?
 
【A】不動産鑑定士の業務は法令で定める独占業務(不動産鑑定評価業務)およびその周辺業務(調査分析・相談業務など)に大別されます。不動産鑑定評価は、金融担保評価・公共用地取得・J - REIT・企業会計決算・市街地再開発・裁判・調停・税務申告・相続・事業承継・M&A等の分野で、更地・住宅・ビル等の所有権・借地権・底地・地代・家賃の評価を行っています。また、中小企業の評価ニーズは、個人所有不動産を法人に売却する場合の時価や取得原価の評価、事業承継や相続対策の資産査定・各種相談などがあります。

 
【Q】路線価や公示地価とは何でしょうか?時価との関係は?
 
【A】路線価には2種類あって、1つは相続税路線価、もう1つは固定資産税路線価(3年毎の評価替え)です。そのほか、地価公示の標準地価格(公示地価)、都道府県地価調査の基準地価格(基準地価)があります。いずれも不動産鑑定士が評価主体ですが、所管行政庁と評価目的が異なります。これらの公的地価には相対的な関係があって、公示地価を100とすると、基準地価100、相続税路線価80、固定資産税路線価70の割合となります。公示地価は市場価格(時価)を表示するものですが、都心商業地など価格変動が大きい地域や面大地・不整形地など個性が強い画地は両者が大きく乖離する場合があります。

 
【Q】新型コロナ感染症拡大が不動産価格に及ぼす影響は?
 
【A】首都圏の中古戸建・マンションは緊急事態宣言下の昨年4月頃取引件数は半減、取引価格は数パーセントの下落、その後は一昨年並みの水準に回復しました。地価も類似の傾向ですが、店舗・事務所の賃貸需要は依然弱さが見られます。コロナ禍で実体経済は厳しい状況ですが、バブル崩壊やリーマンショックとは異なり、大量の不良債権処理や投げ売りは見られず、大規模金融緩和による下支えの効果が大きいものと考えられます。ただし、コロナの感染状況によっては今後の不動産市況は見極める必要があると思います。

 

木村 修(杉並支部)
株式会社木村不動産鑑定
代表 不動産鑑定士・一級建築士
TEL:03-5356-9158
FAX:03-5356-9159
HP: https://www.kimurakantei.jp/
e-mail: info@kimurakantei.com

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