中小企業家群像

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利他と正義の心で 中小企業のオフィス環境を最適に 株式会社日本デジタル通信 有倉 將人 氏(大田支部)

voice_202012.jpg株式会社日本デジタル通信 (大田支部)
代表取締役
有倉 將人 氏

住 所:東京都大田区大森北1-1-5
     YK -16 ビル5 階
創 業:1989 年
資本金:3,000 万円
事業内容:電話工事・LAN工事、ネットワーク構築、IT化支援
社員数:15 名

 

 大田区大森北に本社を構える情報通信機器の販売・施工・保守サービスを生業とする㈱日本デジタル通信の有倉將人さん。
 会社の入口には、訪問者を出迎える可愛らしいウエルカムボード、明るい声の社員の皆さんが私たちを迎えてくれた。会議室には水槽から「いらっしゃいませ」と言わんばかりのカメくん、そして大きな本棚に書籍がびっしりと詰まっている。有倉さんは読書が趣味で、特に日本を代表する西郷隆盛・聖徳太子・空海が好きと言う。特に西郷さんの人間の大きさ、人のために生きたところに魅力を感じると熱く語る。「読書は経営経験のない自分にたくさんの事を教えてくれました」と、当時は常に本を持ち歩くほどの読書家だったそうだ。
 有倉さんは、兄弟4人の末っ子で、今は兄弟すべてが経営者である。父君は大田区で配管継手のメーカーを経営していたが、残念ながら倒産してしまった。「でも経営者がいいと言っていましたねえ。父からは多く学ばせてもらったと感謝しています」と笑顔が優しい。
 経営者になるきっかけは、1997年、兄が学生時代につくった旅行代理業を中心とした商社に入社したことに始まる。蓋を開けてビックリ、経営状態はとても厳しく、何と一億円を超える借入と欠損、そして月数百万円の返済を背負い仕事はゼロからの経営者スタートである。社員はほぼ全員が解雇される中で、残った3名で食べるためと借金返済のために現事業の基となる情報通信機器の販売事業を始めた。飛び込み営業やテレアポ営業と毎日無我夢中で働いた。とにかく返済のために稼ぐことが目的のような経営をしていたと当時を振り返る。銀行から15年間借入が一切できず本当に苦しかったそうだ。
 同友会には2003年に大田支部の猿渡盛之さんの紹介で入会。2000年に未入会だったが特例で大田支部開催の「経営指針を深め広める会」で経営を学んだ。先輩の厳しい指導を受けながら頑張りぬき、経営計画書をつくった。最初はホッチキス止めの薄い計画書だったが、7年目には84頁になった。
 2016年に大田支部長となり、支部内の勉強会を増やした。また、社員・家族・会員の交流を考え「大田支部運動会」を開催し、交流の場をつくることができた。その伝統は現支部長の島村亮さんへと引き継がれている。
 経営理念は、父からの教えと、尊敬する稲盛和夫氏の哲学も含まれている。有倉さんは、2008年「盛和塾」の塾生となり、稲盛さんの本を通じて学んだ。同年のリーマン・ショック直前に盛和塾の例会に参加し「不況を乗り越える五つの対策」を学んだことがきっかけで、いままで外注していた仕事を内製化できないかと考えた。今までは人材不足、安定収益などの理由でなかなか実行できなかったことである。この例会を機に内製化を実行し、利益率も良くなり、リーマン・ショックを乗り越えられたという。もちろんベースは同友会の勉強。「同友会の学びがなければできなかったことです」と振り返る。
 今後は、デジタル化を中心に、中小企業が存続できるお手伝いをしていくことが使命だと語る。会社のあるべき姿は、営業力から技術力、人間力、そしてお金だけでは判断されない信頼を得てお客様のお役に立つこと。
 多額の借金地獄という過酷な経験があったからこそ今があると思っていると語る笑顔には、大きな自信が感じられた。2年前から、将来の子どもたちの成長を願い「子どもプログラミング教室」を始めている。同友会の三つの目的の一つである「よい経営環境をつくる」地域社会貢献の一つとしてつくった教室である。地域の子どもたちとの交流の場にもなっている。
 兄から継いだ会社は、現在オフィスの電話工事やネットワーク工事、サーバー設備等を行う企業として、コロナ禍においてテレワークやIT、クラウドの活用需要が増え続けている中で、「利他の心と正義の心」を経営理念の柱に据えて、中小企業を援け続けていく。

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