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経営者Q&A

採用に関して、 最近の中小の賃上について(2026年5月)

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2026年3月現在、東京の有効求人倍率は高水準で推移しており、まさに「超・売り手市場」の真っ只中にあります。人事労務の現場を預かる専門家として断言できるのは、もはや「求人票の書き方」といったテクニックだけで人は集まらないということです。

1. 賃上げを「コスト」から「付加価値の分配」へ

第一に直視すべきは給与水準です。現在の物価上昇と市場相場に見合わない条件では、どれほど素晴らしい理念を掲げても、求職者の検討土台にすら乗ることができません。
しかし、無理な賃上げは経営を圧迫します。ここで重要なのが、同友会で学ぶ「経営指針」の真価です。自社の提供価値を再定義し、生産性を高め、適切な価格交渉を行う。幸い、現在は社会全体で価格転嫁への理解が進む「交渉がしやすい時代」です。
賃上げを単なるコスト増と捉えず、付加価値を高めた結果を社員へ還元する「正の循環」を構築することが、採用のスタートラインとなります。

2.「 柔軟な働き方」という中小企業の武器

給与額だけで大手と競うのは容易ではありません。そこで武器になるのが、中小企業ならではの「機動力」を活かした柔軟な労働環境です。
テレワークの導入やフレックスタイム制、あるいは個別の事情に合わせた勤務時間の調整など、社員の「生活の質」を重視する姿勢は、現在の若年層に強く支持されます。業務プロセスを抜本的に見直し、柔軟な働き方を実現することは、生産性の向上と採用力の強化を同時に叶える経営戦略そのものです。

3.「 共育」と「10年ビジョン」で選ばれる会社へ

今の若者が企業に求めるのは、単なる給与の高さ以上に「将来への安心感」と「自身の成長」です。
同友会が掲げる「共育」の精神に基づき、共に学び育つ社風があるか、そして社員一人ひとりの長期的なキャリアアップを具体的に示せているかが問われています。経営者が「経営指針」を策定し、10年後のビジョンを熱意を持って語ることで、求職者はその会社の「安定性」と「自身の未来」を重ね合わせることができます。
「この会社なら自分を成長させられ、安心して長く働ける」。そう確信させる説得力は、経営指針を実践し続ける企業の日常から生まれます。今こそ、理念を具体的な制度と数字に落とし込み、選ばれる一社を目指しましょう。
(詳しくは専門家部会6月総会にて 日時:2026年6月11日 於:東京同友会会議室)

藤浦 隆英(江戸川支部)
社会保険労務士法人レイバーセクション
特定社会保険労務士
TEL:03-3869-8459
HP:https://www.labor-section.jp/
事業内容:わかりやすい就業規則・給与規程・健康保険・年金・労災・雇用保険手続き・採用から退職までの人事労務・職場のトラブル相談、円満解決・経営指針を実施する貢献度評価

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