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経営者Q&A

カスハラ対策の義務化について 令和8年10月法改正で待ったなし!(2026年8月)

Q

従業員約40 名を抱える、介護事業所の代表です。今年の10 月から法律が改正され、全ての企業にカスタマーハラスメント対策が義務化されると聞きました。ただカスタマーハラスメントの定義がよく分かりません。また対策として義務化されることや、罰則などあるのでしょうか?

A

昨今、顧客からの過剰なサービス要求、理不尽なクレーム、暴言等などによる従業員の就労環境への弊害が顕在化しており、その対策が喫緊の課題となっています。これにより、顧客と相対する従業員が安心して働くことができる環境の確保を目的として、10 月から労働施策総合推進法が改正(以下「改正法」)され、カスハラ(以後、カスタマーハラスメントは、その略称である「カスハラ」と表記致します) に対する適切な対策を取ることが義務化されます。

  1. カスハラとは?顧客からの正当なクレームとの違いは?
    ①顧客の言動であって
    ②労働者が従事する業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えたものにより
    ③労働者の就業環境が害されるもの
    この3要素をすべて満たすものがカスハラの定義とされています。(改正法指針)
    ②については例えば商品、サービス等とは全く関係のない要求、通常想定されるサービスを著しく超える要求、不当な損害賠償請求、脅迫、暴言、罵倒、土下座での謝罪要求等が挙げられます。尚、商品、想定されるサービス等に問題がある場合のクレームはカスハラに当たらないので注意が必要です。
  2. カスハラ対策義務化とは?
    ①会社がカスハラに毅然とした態度で対応し、従業員を保護する旨の方針を明確に示し、従業員に周知(就業規則、HP等に記載)。またはカスハラが発生した場合の対処方針の明確化(従業員一人に対応を任せない等)
    ②相談窓口の設置(設置が困難なら事業主が対応する等)
    ③事後の迅速、適切な対応方針(カスハラ被害を放置しない等)
    ④カスハラ抑止のための対応方針を定め、従業員に周知(被害の報告先のルール化、顧客等とのやり取りを録音等で記録化する等)
  3. 義務化違反の罰則はあるか?
    対策を怠った場合の罰則は改正法には規定されていませんが、対策を怠ることより社員がカスハラ被害を受け、けがを負い、またはメンタル不調等で休業を余儀なくされた場合、会社の職場の安全配慮義務違反を根拠に従業員から損害賠償請求を受ける、優秀な社員の離職というリスクが高まる可能性があります。
    「対策の義務化」というと、「義務だから仕方なく対応する」と考えがちですが、対策の徹底は結果的に会社とその従業員をカスハラから守ることになりますので、その意識をもって対応されることが望まれます。

(詳しくは専門家部会9 月例会にて 9 月10 日18 時半~ 於:東京同友会事務局)

梅原 良之(品川支部)
社会保険労務士事務所
グローバルHRオフィス
社会保険労務士
TEL:090-6507-8343
HP:https://global-hr.jp/
e-mail: umehara.sr@global-hr.jp
事業内容:社会保険・労働保険各種手続き・労務相談等(日本語・英語対応可)
及び和文・英文就業規則その他社内規定作成等

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