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経営者Q&A

副業・兼業の取り扱いについて(2021年6月)

Q

副業・兼業について最近よく耳にします。どのような点について注意すれば良いか教えて下さい。

A

厚生労働省が令和2 年9 月に「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を改定し、「わかりやすい解説」というパンフレットも出しています。副業・兼業については、様々な捉え方がありますが、制度としての理解は必要です。

【副業・兼業の許可について】
社員が労働時間以外の時間をどのように使うかは本人の自由とされ、会社は原則として副業・兼業を認めなければなりません。しかし、本業と副業との合計労働時間が長時間に及ぶ場合や、睡眠時間の確保が難しい場合、競業等で会社の利益を害する場合や、企業秘密漏洩の恐れがある場合などでは、禁止または制限することができます。

禁止または制限の対象となる長時間労働については、本業での法定外労働の見込み時間、副業での所定労働時間+所定外労働の見込み時間の合計が月100 時間以上または
複数月平均80 時間を超える場合が目安となるでしょう。

【残業代の計算について】
残業代の計算については、「管理モデル」を導入することで、比較的簡易に計算することが可能です。
導入にあたっては、先に雇用契約を結んだA 社の法定外労働時間と、後に雇用契約を結んだB 社の労働時間(所定労働時間+所定外労働時間)が単月100 時間未満かつ複数月平均80 時間以内になるように予め労働時間の上限を設定し、上限の範囲内で働いてもらいます。その上で、A 社では自社での残業について通常の残業代を支払います。B 社では、A 社の見込み労働時間+ B 社の労働時間の合計が法定労働時間を超えた部分について、割増賃金を支払います。

管理モデルの導入にあたっては、本人と副業・兼業先に取扱いについて通知する必要があります。
また、管理モデルを導入する場合でも、社員の健康管理については、十分な注意が必要です。社員の健康状態の確認や、不調の場合の対応などについても検討しましょう。

【労災の取扱いについて】
令和2 年9 月から、労災保険法も改正され、副業・兼業の取扱いが変わりました。具体的には、休業等の給付額がすべての勤務先の賃金額合計を基に計算されるようになり、労災認定についても、すべての勤務先での負荷を総合的に評価するようになりました。
こうした副業・兼業の取扱いについて、就業規則等でしっかりと定めておきましょう。

藤浦 隆英(江戸川支部)
レイバーセクション
所長 特定社労士
TEL:03-3869-8459
FAX:03-3869-6964
HP: http://www.labor-section.jp/
e-mail: takahide0505ls@labor-section.jp

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