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経営者Q&A

事業継承対策を成功させるポイントは(2015年4月)

Q

事業継承(企業継承)の進め方で留意すべきところは何ですか。

A

そうですね、先ずは事業承継とはどのような内容のことを言うのかということについてですが、大きく区分して考えると、一つには、現経営者が作り上げてきた事業の引き継ぎ(事業の承継)、二つには、経営者自身の引き継ぎ(経営者の承継)、後継者が決まっている場合、決まっていない場合で引き継ぎ方がかわる、そして三つには、株式の承継、相続による資産の承継(相続対策)とになります。

事業継承(企業継承)の進め方

Q

事業の継承の進め方としては何から始めたらいいのでしょうか。

A
何よりも自社の現状を正確に評価し、この評価に基づいた中期的な経営計画を策定するところ始まります。特に現状の評価は大切ですね。私は事業承継問題に遭遇している中小企業を先ず大きく二つに区分し、この区分に見られる特徴を踏まえて問題解決を具体的に提案することにしています。
 第一は、業績も順調に推移し、事業の将来についても安定した発展が期待され、財務面も健全な企業である。これらの企業には、後継者も決まり社内で一定の役割を発揮している企業と後継者が決まっていない企業とがあります。
 第二は、業績に翳りが生じ始めており、現事業の将来性については不安材料が出始めており、事業そのものの見直しが必要になっているところである。財務面はこれまでの蓄積によって健全性を維持しているが、従前と比べれば見劣りがするようになってきている企業です。これらの企業においても既に後継者が決まっているところと、いまだ決まっていないところがあります。したがって、この区分に従うと中小企業の事業承継問題は、以下の表の様に四つに分かれます。
 事業承継問題を抱える中小企業がどの象限にあるかによって対策の重点は変わってきます。
自社の現状がどの象限にあるかについての評価を行うことが先ずは重要な作業です。
事業承継戦略区分

渡辺 正幸(豊島支部)
有限会社彩経営コンサルタント事務所
中小企業診断士・経営士

TEL.03-2949-8931
E-mail : sai@firm.email.ne.jp

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