タイトルアイコン

経営者Q&A

仕事の配置転換&昇進からうつ状態を発症(2012年1月)

Q

これは「うつ」なのでしょうか。
仕事の配置転換と昇進(準管理職)をきっかけに、うつ状態になって数ケ月経過していますが、これはうつ病なのでしょうか。業務が変わったため勝手がわからず、仕事がなかなか覚えられない。営業力や交渉力が要求される業務が多いのですが全く苦手。部下にも自信を持ってうまく指示が出せずに業務が停滞しがちで、上司からもリーダーシップをしっかり持ってやるようにと毎日注意されています。私の仕事の不出来に対して同僚や後輩たちから陰でいろいろと言われているようで、人と話すのも億劫になります。また、自分は独身なのですが(40男)幸せな家庭が持てるのだろうかとか、仕事と関係のないことも考えてしまい、休日も外に出ていく気持ちになれず、家に閉じこもりがちです。

A

平昇進うつ状態?部下と対話し、食生活改善とスポーツを
配置転換を伴う昇進という異動は業務内容が大きく変わり、責任も重大になるために、うつ病を発症しやすい典型的な事例といえます。昇進という一見お目出たいイベントも、気をつけて臨まないと心身を疲弊させるだけになってしまいます。
部下など人と話すのが億劫で、家庭の事も含めて心配や不安感が強く、休日は家に閉じこもりがちという状態は、うつ状態から軽度のうつ病にかかっている可能性があります。ここでは職場や仕事に対する向き合い方と共に、日々の心身にわたる体調管理に取り組む必要があります。
仕事への取り組み方に関してですが、新しい業務内容を順次覚えていくのはもちろん大切です。しかし、それ以上に大切なのは新しい部署のスタッフと仲良くなることです。まずはしっかりとコミュニケーションを取り、部下の信頼を得ることが最優先です。
管理職の役割で大切な要素として、個々の部下の強みを活かし、組織のパフォーマンスを向上させるというものがあります。そのためには部下と対話して、よく観察する必要があります。業務内容は部下から教えてもらうくらいの割り切りも大切です。
次に日常生活に関してですが、仕事以外の趣味やリラクゼーションが必要です。例えば休日にスポーツをしてはいかがでしょうか。体力向上とストレス発散に役立ちます。会社での交渉や営業行動などにも役立つことでしょう。体調管理の一環として、食生活の充実や体温の維持は意外と重要です。異動に伴い、うつ状態に陥っている背景として、栄養バランスの乱れや低体温が潜んでいる可能性があります。多忙にかまけて食生活が乱れてはいないでしょうか。一例をあげると、糖質の取り過ぎは反応性低血糖を、ビタミン、ミネラル、アミノ酸の不足は神経伝達物質の欠乏を招き、うつ状態の増悪要因となります。

吉野 真人(大田支部)
蒲田よしのクリニック 院長
TEL.03-6424-7071
Mail:yaesu.yoshino@gmail.com
http://www.kamata-yoshino-clinic.com

戻るボタン
経営を磨きたい 経営の相談をしたい 交流したい 人を採用したい