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中小企業家群像

「時代を読み、次代を築く ~デジタルクリエーションで未来へ~」
株式会社 アクア代表取締役社長 原田 弘良 氏

デザイン力&システム開発力が強さの秘密
若々しい会社である。「絵コンテ」の仕事がテレビCM をはじめとして、創造力が必要な分野でこんなにも役に立つ。訪問して初めて知ることになる。

JR 田町駅海岸側に7~8分。ビルの瀟洒(しょうしゃ)な受付から職場が動き出す。社員の皆さんのマナーが良い。社長の原田さんの意思が徹底しているのだろう。平均年齢が27才と聞けば羨ましいと感じる経営者が多いのではないだろうか。

㈱アクアの設立は1991年フジテレビを辞めてからのことである。はや21年、コンテの会社に弟子入りして社員と独立を図るが結局は独りになってしまう。お金が無かった。創業者、誰でもが経験する道である。溢れるほどの情熱と意欲は十分にあった。何よりも営業力がある。それが今や社内で働く人達が90名、もう一つの別館で業務をこなす迄になった。この業界でのシェアナンバーワン。常に「一番」を目指す。これはアクアが心に刻み込んでいる"三つの約束"の一つだ。

美大新卒の採用をして教育訓練をしているのは自分くらいでしょう、と原田さんは言う。さぞご本人も絵が上手なのではと聞けば、それが駄目なのですとの返事。社員の力量を引き出すにはむしろよかったとのこと。そして最初の頃、言問橋の歩道橋で写生に励んだ由。老夫婦が近づいて何も言わずに通り過ぎて行くのを経験して半年を費やす。それでも社員の絵心を正確に評価する力量はあったのだろう。分業体制を整えて年間5000件もの案件を受注する。自分が駄目出しをする時には人格を否定するような言動はしない。一ヶ月の営業研修のなかで名刺の出し方、あいさつの仕方を覚えさせる。最近は社員の引き抜きに直面することもあるのだと。悩みのつきない社長業である。

方向性は見えている。スマホを活用する分野で新しい展開が花ひらくことになるはず。

働きづめの社長にとって楽しみはゴルフ、それと100本は観る映画。但しDVD やビデオで時間を調整する。10才の女の子と年の離れた1才の男の子と家庭に話題が触れると流石に頬がゆるむ。

同友会には感謝しています。経営指針成文化セミナーをはじめ、勉強させて頂いております。本音で語りあえる仲間に出会えましたと笑顔の原田氏。

アクアは感動を生む海である。原田弘良さん48才。大きな瞳は未来を見つめて爽やかである。

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