中小企業における生成AIの活用方法(2025年11月)
生成AI はうちの会社で本当に役に立ちますか?
生成AI は文章、音声、画像、動画などを人間のように作り出すことが出来ます。そのため、社内文書の作成、営業メールの下書き、提案資料のたたき台づくりなど、時間がかかる「情報整理・文章作成業務」に強みを発揮します。その際、「完全自動」ではなく「下書き+人の確認」という使い方で大きな成果が出ています。
しかし、最も役に立つ使い方は、新商品の企画や新事業の開発などで、生成AI を壁打ち相手として、アイデアを引き出すためのパートナーとして使うことです。例えば、事業承継後に、後継者が事業を磨き上げる際の右腕としての役割を生成AI が果たせます。
いくらぐらいかかりますか?
多くの生成AI ツールは、月額制の有料プランと、機能が限定された無料プランがあります。
無料プラン: まずは無料で試して、使い勝手を確かめるのがおすすめです。
有料プラン: 月額3,000 円から30,000 円程度で、より高度な機能や利用制限の緩和が受けられます。
情報漏洩のリスクはありませんか?
生成AI に会社の機密情報や顧客の個人情報を入力しないことが重要です。一応、入力された情報をAI の学習に利用しないモードも用意されていますが、プログラムのバグ等で漏洩のリスクはあると考えてください。
AI の回答が間違っていたら困るのではないですか?
生成AI は「確率的にもっともらしい文章」を返しています。そのため、必ず人間の確認が必要と考えてください。特に数値・法律・契約に関わる部分は専門家の目を通してください。AI は「秘書」や「アシスタント」と位置づけることが安全です。
社員がAI に依存しすぎて能力が落ちることはないですか?
むしろ逆で、AI を使うことで単純作業から解放され、人間は「意思決定」「戦略立案」など本来の仕事に集中できます。依存を避けるには「AI が作ったものを人が最終判断する」ルールを作成し守ることが大切です。
将来、AI に仕事を奪われることはないですか?
生成AI の進歩とともに、人型ロボットも進化が予想されています。単純作業や定型業務は急速に自動化が進みます。しかし、人間が行った方が顧客が喜ぶ仕事は残ります。経営判断、人間関係づくりなどの分野では人間の価値が高まります。顧客にとって、より高い付加価値を提供できる業務に集中していくことが重要になってきます。
鈴木 希一(大田支部)
アドバーンストパートナー
中小企業診断士、情報処理技術者プロジェクトマネージャ
TEL:080-4301-7312
HP:https://kcszk.com/en/
e-mail: suzuki@kcszk.com
事業内容:生成AI 活用、事業承継等における中小企業の経営支援












